つい過食やお菓子をしてしまう場合に対して、それらをやめる方法が世の中には出回っています。
必要な栄養を摂るわけでもないので、不必要に食べてしまうのはエモーショナルイーティングといわれていますが、それらを防ぐための医学的・科学的な方法もたくさんありますし、それらはネットで調べればたくさん出てきます。
今でもエモーショナルイーティングをやめられない人でも、一度はそういった情報を1つでも目にしたことはあるのではないでしょうか。当然ですが、エモーショナルイーティングは健康によくありません。そんなこと誰だって分かっているはずです。
エモーショナルイーティングが良くないことはわかっている。そして、それを防ぐ方法も調べればたくさん出てくる。…にもかかわらず、どうしてやめられない人がいるのでしょうか。
それは、価値観が変わってしまうからです。
お菓子を食べたいと感じた時、「この食欲を抑えなきゃいけない」と理性的な気持ちでいられている間は問題ありません。科学的に食欲を抑える方法をいくらでも実践すればよいのですから。
それらを実践しているあいだに、きっと食欲は収まってくれるでしょう。
世の中に出回っている【科学的に過食を抑える方法】も、これを狙ってのことです。
しかし、現実にはそうはいかないのです。
お菓子を食べたいと感じた時、実際には「この食欲を抑えなきゃいけない」と理性的に考えられている時間は長くは続きません。状況や個人差にもよると思いますが、やがて「別にお菓子食べればいいじゃん」という価値観に変わってしまうのです。
もし、「健康のためにはお菓子はよくないから、何とかこの食欲を抑えなきゃ」と考えられているならば、【科学的に過食を抑える方法】は役に立つでしょう。
しかし、「健康で長生きすることにこだわらないし、お菓子を食べられない人生など意味がない。病気になって寿命が縮まって死んでも構わない。どうなってもいいから、食べたいときにお菓子を食べさせてくれ」という気持ちになってしまえば、【科学的に過食を抑える方法】は役に立ちません。
それはもはや宗教が違うようなものなので、どうしようもありません。どんなに効果的でストレスの少ないダイエット方法も通用しないでしょう。
そして、お腹いっぱいにお菓子を食べて満足した後に、ようやく「食べなきゃよかった」と後悔するようになります。このときには「健康のためにはお菓子はよくないから、次に食欲が出たら何とか抑えなきゃいけない」という価値観が戻ってきます。
しかし、次回再び食欲がわいてくると「健康はいらないからお菓子欲しい」になってしまうのです。
価値観を変えるにはどうすればいいか
食欲がわいてきたときの「健康はいらないからお菓子欲しい」という価値観をどうにかしないと、【科学的に過食を抑える方法】は役に立ちません。実践しようとすら思わないのですから。
価値観を変える必要があります。【過食が正義】教の教徒に【健康が正義】教の教えを吹き込みたければ、【過食が正義】教徒のままでは無理なのです。
もし、本当にダイエットを成功させたければ、宗教を変えるくらいのきっかけが必要です。【科学的に過食を抑える方法】が役に立つのは、宗教を変えてからです。
お菓子を食べたいと思い始めてから、実際にお菓子を口に入れるまでの短い時間で、宗教を変えるということです。
その方法を見つけることが先決ですが、果たしてよい方法があるでしょうか…。
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